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いつか年老いる愛犬のために・・・ 第3回 認知症その1 編  獣医師 佐藤

人間でも高齢化社会が進み、お年寄りの介護問題が世間を騒がせています。一方でペットも高齢化が進み、高齢犬介護や認知症を発症した高齢犬のお世話に関して色々と問題が発生しています。

今まで家族の一員として過ごしてきたペットとの最後が、つらい介護の思い出ではなく、楽しい思い出で終わるように今回は認知症に関してお話したいと思います。

では、認知症とはどういう病気なのでしょうか?

認知症はいわゆる痴呆症のことで、原因としては
・脳の神経細胞が老化によって衰えた
・自律神経機能が低下した
・脳が委縮した

などが考えられていますが、まだはっきりした事は分かっていません。


そのため、治療といっても発生している症状を緩和させるような方法しかなく、根本的に治すことはできません。そして、緩和治療には飼い主さんの認知症という病気への理解と協力が必要不可欠です。

認知症の症状には、
・以前よりもよく食べるのに、太らない・下痢をしない。
・とにかく食べ続ける。
・昼間はずっとぼんやり寝ていて、夜になると起きてくる。(昼夜逆転
・昼間起こしても、すぐに寝てしまう。
・狭い場所にやたらと入りたがる。そしてバックして出てこられない。
・グルグルとしっぽを追うようにゆっくり回転し続ける。
・鳴き声が単調で、一定のリズムで鳴き続ける。(抑揚のない声
・吠えていることを叱っても聞かない。
・吠える時間帯が大体同じ。(夜中、明け方に吠えることが多い)
・人間やほかの動物に対する反応が鈍い、もしくは反応がない。
・以前まで出来ていたことができなくなる。(お座りや待てが出来なくなったetc…)

などがあります。

どうですか?あてはまるものはありませんでしたか?

こ のような行動は、突然みられるものではなく徐々に見られてくるのですが、ただのわがままと勘違いして、叱っている飼い主さんもいらっしゃるようです。動物 は自分で“調子の悪さ”を説明することは出来ません。このような誤った対応で、大切な愛犬の発しているサインを見逃すのは大変悲しいことです。

ただのわがままとは違った特徴(赤字の部分に注目してください!)があるはずなので、それを見逃さないようにしましょう。

では認知症を防ぐ手立てはないのでしょうか?

認知症は先ほどお話した様に原因が明らかになっていない病気です。そのため完全に予防出来る病気ではありません。しかし、発症を遅らせたり、進行を遅らせる効果があると言われている方法がいくつか存在します。

認知症予防方法について、表にまとめましたのでご覧ください。

old-dog_000301.jpg

いかがですか?

おうちで出来ることが沢山ありますよね?是非やってみて下さいね。
サプリメントも動物病院やペットショップで尋ねれば色々教えてくれると思いますよ。
でもでも!!この中で一番大切なのは“飼い主さんの元気”です。大切な愛犬が認知症を発症し、今まで通りの生活を送れなくなってくると飼い主さんも悲しく、またお世話に疲れて気持ちが沈んでしまうことがあります。でも、ペットは飼い主さんの気持ちをとても敏感に感じ取ります。自分のせいで大好きな飼い主さんの元気がなくなっていると思うと、愛犬自身もさらに元気がなくなってしまうことがあります。

そうは言っても、高齢犬のお世話は精神的にも肉体的にも大変なことが多々あります。特に認知症が進行して「吠え続ける」「寝たきりになる」といった症状が出てくると、お世話は更に大変になるでしょう。

高齢犬によってもたらされる悩みには、
・歩行が難しくなったり、寝たきりになった際のお世話
・オシッコやウンチを我慢できず、もしくは自分の意思でコントロールできず、漏らしてしまうことで体が汚れやすくなる。
・いつまでも吠え続けることによって、ご近所とのトラブルが発生する。
・飼い主さんが、ご近所に気を遣いすぎたり、愛犬のお世話に疲れてしまう。

などが挙げられます。

では、このような問題が発生した際にはどうすれば良いのでしょうか?

歩行困難や寝たきりに関しては、それらの症状に応じた介護が必要です。

高齢犬自身が、分離不安症になったり、精神的に混乱するケースでは動物病院でそれらの症状を緩和するサプリメントやお薬を処方してもらう必要があります。

高齢犬のお世話で一番大切なことは、飼い主さんが明るく元気にお世話をすることです。そしてその為には周りの人に協力を求めたり、相談することが大切です。

そこで次回は、認知症を発症した高齢犬の飼い主さんが、どのように高齢犬に向き合っていけばいいのかについてお話したいと思います。

【DOG】 高齢犬
2009.11.08 14:25
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