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ペットの栄養を考えよう! 第3回 蛋白質 編  獣医師 佐藤

前回は「水」に関してお話しましたね。今回は6大栄養素の2番目である「蛋白質」に関してお話したいと思います。

体は細胞の集合によって成り立っています。その細胞の構成成分が蛋白質です。ですから蛋白質は体にとって重要な役割を果たしています。

eiyou_000301.jpgこの重要な蛋白質は20種類のアミノ酸からなっています。20種類のアミノ酸が、異なる長さ・順番で結合することで、色々な種類の蛋白質が出来ています。

アミノ酸2つからなる蛋白質をジペプチド、3つからなる場合はトリペプチド、4つ以上からなる場合はポリペプチドと言われます。

では、この蛋白質はどのような働きをするのでしょうか?

蛋白質の働きは大きく分けて以下の3つがあります。
1.色々な組織(筋肉、爪、毛etc)の成長や発達に関与したり構成成分になる。
2.ホルモン、酵素、遺伝子など機能的に働く物質の構成成分になる。
3.炭水化物や脂質が不足した場合にエネルギー源になる。

このように蛋白質は体を形作り、またそれらを上手く働かせる為に欠かせないものです。食事から取り込まれた蛋白質は分子が大きく、そのままでは利用できない為、消化酵素によってアミノ酸まで分解され、吸収された後に体にとって必要な蛋白質に作り替えられ、1~3のような様々な機能を果たします。
eiyou_000302.jpgでは、蛋白質はどんな種類があるのでしょうか?
ここからは蛋白質の種類、また蛋白質を構成するアミノ酸に関してお話します。

eiyou_000303.jpg
蛋白質はこの上の表が示すように分類されます。動物性蛋白質は肉や魚、卵に豊富に含まれ、植物性蛋白質は野菜や豆・穀類に豊富に含まれます。
ペットフードにも成分表示がありますので動物性の材料が主体なのか、植物性の材料が主体なのか一度見てみましょう!

次に、蛋白質を構成するアミノ酸はどのように分類されるのか、お話しましょう!
eiyou_000304.jpg何度もお話したように蛋白質はアミノ酸が集まって作られています。これは言い換えればアミノ酸が十分になければ蛋白質を作れないということです。
アミノ酸には上の図に示したように体の中で作ることが出来るものと、作ることが出来ないものがあります。

アミノ酸が不足すると蛋白質が合成出来なくなるので、体の中で作ることの出来ないアミノ酸は食事によって体内に取り込む必要があります。このようなアミノ酸を「必須アミノ酸」と言います。

必須アミノ酸は犬で10種類、猫で11種類あります。
1.アルギニン

2.メチオニン              
3.ヒスチジン              
4.フェニルアラニン
5.イソロイシン
6.スレオニン
7.ロイシン
8.トリプトファン
9.リジン
10.バリン

11.タウリン(猫のみ)

猫ではタウリンの他、アルギニンも犬以上に必要量が多くなります。
アルギニンは体内で発生する有害なアンモニアを尿に変えて排泄する為の経路で働く為、これが減少するとアンモニアが上手く排泄出来なくなってしまいます。

では蛋白質を摂取していれば、その品質はどうでもいいのでしょうか?
答えはNo!です。
体の中で必要不可欠な蛋白質を摂取する場合は、その蛋白質の質が良く、含まれるアミノ酸が有効に利用される必要があります。その為、蛋白質の品質を評価する方法がいくつか存在します。

今回はその中でも
1.アミノ酸スコア
2.生物価

の2つに注目してお話したいと思います。

1.アミノ酸スコア
アミノ酸スコアは10~11種類ある必須アミノ酸が食品中に同時に、かつ丁度良いバランスで含まれているか否かを判定するものです。
必須アミノ酸のバランスのとれた吸収には重要なポイントがあります。そのポイントと言うのは「複数の必須アミノ酸が同時に存在した時、一番含有量の少ない必須アミノ酸の量と同じ量しか他の必須アミノ酸も利用されない!」というものです。これは、よく風呂桶に例えて表現されます。
eiyou_000305.jpg上 の図のように、いくら他の板が長くても(つまり、1つの必須アミノ酸が沢山含まれていても)、1つでも短い板があると(1つでも少ない必須アミノ酸が存在 すると)、その短い板の分までしか水を汲めない(1番少ないアミノ酸と同じ量子化他のアミノ酸も利用出来ない)ということになります。
その為、必須アミノ酸をバランスよく含んだ蛋白質を摂取しなければ1つの必須アミノ酸がいくら沢山含まれていても意味がないということになります。


必須アミノ酸をバランスよく含むのは動物性蛋白質と言われています。


2.生物価
生物価は体内に取り込まれた蛋白質のうち、ウンチやオシッコの中に出ずにきちんと体に蓄積され利用される量の程度を言います。
すなわち、生物価が高い食べ物は高品質の蛋白質であると言えます。
植物性蛋白質に比べて動物性蛋白質は生物価が高いと言われています。

いかがでしたか?
蛋白質であれば何でも良い訳ではなく、質の高い蛋白質を選んであげる必要があります。
ご自宅のペットがどのような原材料から蛋白質を摂っているのか、ペットフードの表示を見て確認してみましょう!

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