コラム
Column

「猫の関節炎」

2018年9月13日

猫でよく見られる関節炎は、変形性関節症というもので、高齢の猫で多くみられます。
そのため、変形性関節症が原因で猫の活動性が落ちていても、
年齢によるものだと感じたり、はっきりとした症状が現れないこともあったりすることから、
気づかれにくい疾患でもあります。
変形性関節症は、関節の軟骨や周囲組織が障害される疾患で、
加齢とともに起こるものと、
別の関節疾患(膝蓋骨脱臼、股関節異型性、スコティッシュ・フォールドで多く見られる関節症など)が原因となり発症するものがあります。
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症 状
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毛づくろいの回数が減る
家具などに飛び移らなくなる
トイレの出入りがしづらくなる
怒りっぽくなる
突然興奮する
動作がぎこちない など

猫では、明らかな歩行異常が見られないことが多いです。
毛づくろいがしづらいため、回数が減ったり、毛づくろいが不十分な箇所ができたりすることで、
毛がボサボサになっている様子から、猫の異常に気がつくこともあります。

 
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診 療
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痛み止めの投与を行うことが一般的です。
補助的に、軟骨成分を補うとされているサプリメントを使用することもあります。
猫が肥満の場合は、関節への負荷を和らげるためにダイエットを行います。
また、運動も関節を支える筋肉を発達させるために重要ですが、痛みが強い場合は休ませます。

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予 防
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1.体重管理
関節への負担を軽減します。
数百グラム体重が増加しても大きな変化ではないように感じますが、4㎏の猫が4.3㎏になった場合、60㎏の成人が64~65㎏になったのと同じだけ負担がかかります。

2.運動
適度な運動により、健康を維持することは大切です。また、筋肉が発達することで、関節を支えることもできます。

3.床材の見直し
四肢が滑りやすいと関節に負荷がかかることがあるため、コルク板やカーペットなど、滑りにくい素材のものを敷くとよいでしょう。
高齢猫で爪とぎをしなくなってくると、爪がどんどん長く巻いてきて、爪が邪魔をして肉球を滑り止めとしてうまく使えないこともあります。爪はこまめにチェックするようにしましょう。

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か か り や す い 品 種
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加齢とともに起こるものは、全ての高齢の猫で起こります。
また、別の関節疾患から続発するものは、遺伝的に関節疾患を起こしやすい猫種での注意が必要です
(例. デボン・レックスの膝蓋骨脱臼、シャムの股関節異型性、スコティッシュ・フォールドの関節症など)