犬と猫の感染症 条虫症  獣医師 三宅

寄生虫感染による疾患です。

条虫(Difylidium caninum:犬・猫に寄生)とは蠕虫と呼ばれるグループの寄生虫で、俗にいうさなだむしの仲間です。
犬・猫の腸管内に寄生しますがほとんど症状は示しません。

 

まれに人の子供に感染することがあります。

*感染経路*
条虫は片節とよばれる米粒くらいの大きさの小さな節の連なりで構成されています。
この片節の中には卵が入っていて、条虫は犬・猫の肛門から出てきてこの片節を切り離して置いてきます。
この卵をノミが食べることにより、まずノミの体内に条虫が入ります。
ノミがいるとかゆいので、犬・猫は毛や皮膚をかじりますが、その時に一緒にノミを食べてしまうことがあります。
条虫の卵を食べたノミを今度は犬・猫が食べることになるのです。このようにして条虫はノミを介して感染していきます。

*症状*
通常、多くは無症状です。子犬・子猫で、大量感染により、下痢や体重減少がみられることがあります。
条虫は、夜寝ている間に肛門から出てきます。
この時、おしり付近に違和感や痒みを覚えて、おしりをこすったり気にする様子が見られることもあります。

*治療*
駆虫薬の内服と一緒にノミの駆除を行います。

*予防*
ノミ予防が一番大切です。
また、肛門から出てきた条虫の片節が犬・猫のベッドに落ちていることもあるので、感染がわかったらきれいに掃除をしてください。
小さなお子さんがいるご家庭では、ノミを見つけても触ったりつぶしたりしないように日頃から伝えておきましょう。

 

 

 

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