コラム
Column

犬と猫の感染症 回虫症  獣医師 三宅

2012年9月5日

寄生虫感染による疾患です。

回虫(Toxocara canis:犬に寄生、Toxocara felis:猫に寄生、Toxascaris leonine:犬と猫に寄生)は、
線虫と呼ばれるグループの寄生虫です。
回虫の成虫は細長く(10~20cmもあります!)、主に犬・猫の小腸に寄生します。
幼虫は体内を移動するため、胃腸の障害だけではなく、気道や肺、各臓器が影響を受けることもあります。

まれに、人の子供に感染することがあります。

*感染経路*
回虫の成虫は腸内で卵を産みます。
犬・猫の便とともに排出される卵が感染源となります。
前回のコクシジウムと同様に、食糞しなければ大丈夫ということではありません。
便を踏んだ足を毛づくろいしたり、おしりを舐めたりしても感染は起こります。
また、回虫はネズミなどのげっ歯類にも感染しますので、猫などがげっ歯類を捕食することで感染することもあります。
母親が感染していると、胎盤を通じて胎子に感染したり(胎盤感染)、母乳を介して子に感染します(経乳感染)。

*症状*
「犬」
痩せる
消化障害
腹部膨張
下痢・嘔吐
発育不良
神経症状
子犬で肺付近に多数の寄生がみられた場合には重篤な肺炎に陥ります。
また、回虫 が腸から出て行って臓器障害を起こさせることもあります。
寄生数が少ない時は無症状や軟便程度の症状しかでないこともあります。

「猫」
犬と似ていますが、犬ほど重症にならないことが多いです。
下痢・嘔吐や咳がみられることがあります。

*治療*
通常は駆虫薬をしっかり内服させることで改善がみられます。
著しく衰弱した子犬の場合には点滴や栄養の補給を同時に行います。

*予防*
コクシジウムの時と同様に、便をすぐに片づけるよう心がけることは重要です。
また、猫にげっ歯類の捕獲をさせないように気をつけましょう。

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