「猫のリンパ腫」 獣医師 三宅

 

猫のリンパ腫は、猫白血病ウイルスの感染と関係性があると考えられています。
若くしてリンパ腫を発生した猫では、猫白血病ウイルスに感染している確立が高いです。
猫白血病ウイルスの感染がなく、無関係に発生するのは中高齢で多い傾向があります。
また、猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)に感染している猫でも、リンパ腫の発生率が高いことが知られています。
リンパ腫の発生部位によって、縦隔型、多中心型、腎臓型、消化器型、鼻腔内型などに分類されます。
発生したリンパ腫の悪性度によって、治療法や予後がかわるため、
病理検査(腫瘍の細胞を顕微鏡で観察して詳しく診断する)が重要となります。

【症状】
リンパ腫が存在する場所によって出てくる症状も異なるため、リンパ腫特有の症状というのはありません。
縦隔型:呼吸が苦しそう、咳が出る
多中心型:初期にはなにも症状が出ないことが多い、リンパ節の腫脹
腎臓型:腎不全と同様の症状(嘔吐、食欲不振、飲水量が増える、尿が増える)
消化器型:食欲不振、下痢、便秘、嘔吐、血便など
鼻腔内型:くしゃみ、鼻水、顔の腫れ

【診療】
病理検査のために腫瘍やリンパ節に針を刺し、細胞の一部を採取します。
場合によっては麻酔をかけて、腫瘍やリンパ節の一部を切り取り、病理検査を行うこともあります。
また、血液検査で一般状態を確認するとともに、血液中にリンパ腫の細胞が出ていないかを確認します。
レントゲンや超音波で内臓や外からでは見えないリンパ節に腫瘍が出来ていないかどうかも検査します。
治療方法としては、化学療法(抗がん剤を使った治療)が一般的で、何種類かの抗がん剤を組み合わせることが多いです。
治療法には数種類ありますが、週に1回抗がん剤を投与する治療を半年ほど続けることが多いでしょう。
治療に対する反応がよければ、その後また元気に過ごすこともできますが、その期間は症例毎に異なります。

【予防】
猫白血病ウイルスに感染しないように、ワクチン接種をおこないましょう。
また、触って確認できる場所にあるリンパ節(顎の下、脇、後肢の付け根、膝の裏など)が腫れるタイプのリンパ腫では、
普段からリンパ節を触って正常時の感覚を養っておけば、腫れている場合にすぐに気がつくことができます。
スキンシップの延長で是非触ってみてください。

【リンパ腫になりやすい品種】
猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)に感染している猫では発生率が高くなります。

もっと詳しく知りたい方、同じ病気にかかっている愛犬愛猫と暮らしている方、
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