第13回 犬の病気 「接触性アレルギー性皮膚炎」 獣医師瀬戸口

今回は、皮膚の病気の中から、特定の物質に触れることによりおこる「接触性アレルギー皮膚炎」についてお話したいと思います。

 

 

どうして起こるの?

 

接触性アレルギー性皮膚炎は、皮膚にシャンプー・洗剤などの薬物や花粉などの植物がアレルゲンとして接触することにより症状がでます。

また、プラスチック製の食器・おもちゃ、首輪、カーペットなどによってもおこることがあります。

 

 

どんな症状がみられるの?

 

接触した場所によって症状のでる場所が異なります。

例えば食器・おもちゃなどに反応した場合、口の周りや、あご・鼻などに症状がでます。

それ以外の場所では、胸やおなか、・足の裏などにも症状がでます。

おもな症状は痒みを伴い、皮膚は炎症を起こして赤くなり、しきりになめたり、かいたりします。

 

 

病院ではどのような検査をするの?

 

飼い主さんから愛犬の症状を伺い、皮膚の状態を観察することにより診断します。

診断は、飼い主さんとのお話がとても重要で、かゆみの有無・症状の出た時期・症状の出た部位・生活環境・シャンプーの種類・食生活などをお聞きします。

検査では、皮膚の状態をチェックし、場合によっては、皮膚のアレルギーテストなどを行います。

どのような治療をするの?

 

根本的な治療は、アレルギーの原因を特定し、使用を中断することによりアレルギーを回避させます。

皮膚の症状を抑える方法はいくつかありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。

一般的には、症状を抑えるための治療をし、皮膚をかいて二次感染が疑われる場合は抗生物質も使用します。

かゆみを軽くするためには、飲み薬としてステロイド、抗ヒスタミン剤、免疫抑制剤、必須脂肪酸製剤などがあり、注射による方法としてインターフェロン療法、減感作療法などがあります。

どのようにしたら防げるの?

 

愛犬がしきりに体をかんだり、ひっかいたりしたら、皮膚の様子をチェックして、異常がある場合は動物病院を受診しましょう。

接触性アレルギー性皮膚炎の予防は、愛犬の生活環境を整え、まめに掃除をするなどアレルゲンに近づけないように心がけることが重要です。

また、日頃からシャンプーなど行い、皮膚を清潔にし、定期的に皮膚を観察するように心掛けましょう。

 

 

もっと詳しく知りたい方、同じ病気にかかっている愛犬愛猫と暮らしている方、
獣医さんに直接相談してみませんか。
会員登録はこちらから

一覧に戻る

関連記事を読む

第11回 犬の病気 「ノミアレルギー性皮膚炎」 獣医師瀬戸口

Copyright © Anicli24 AA Rights Reserved.